最大の得をする不動産投資!攻める“出口戦略”

物件の種別によっても大きく異なりますが、可能であれば取得時に売却時期までを検討するのが望ましいです。不動産投資に於いて最も重要な「利益」のため、物件はどの時期で手放すのが正解なのか考察して行きたいと思います。

出口戦略とは

目標設定が明確な出口戦略

「出口戦略(exit strategy)」は、実は非常にネガティブな言葉です。一般的には“損害が続く状態から損失や被害を最小限にして撤退する”という戦略を指し、元々は軍事的な意味で用いられてきました。近年では経済でも利用されるようになり、例えば株や証券といった投資の“損切り”は、出口戦略の一つとも言えます。しかし、不動産投資に於ける出口戦略には、損切りだけでなく“どのくらいの収益を得るのか”という文字通りゴール設定・目標という意味でも使用されており、ポジティブな意味合いが強くなっています。今回は不動産投資の出口戦略をテーマに解説したいと思います。

最大利益を得るための出口戦略

最大の利益を得るために出口戦略は使われる

不動産投資の出口戦略は逃げるためのものではありません。寧ろ最大限の利益を出すための戦略であり、そういった意味では一般的に用いる意味とは大きくかけ離れていると言えます。不動産の収益には大きく分けて「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つがありますが、より多くのキャッシュを残すためにはどのような出口戦略を立てるべきなのでしょうか。

キャピタルゲイン狙いの場合

物件を安く購入し、リフォームや設備投資で付加価値を付けた上で販売する方法です。仕入価格+200~300万円で売却するケースが多く、売却に至るまでの経費や収益を予想する必要があります。不動産会社が良く用いる投資方法であり、地価の変動が起こらない半年から1年程度の間に売却するので、非常に出口戦略が立てやすい不動産投資です。また、収益の終わった物件を如何に高く売るのかも重要な出口戦略と言えます。

将来性が高い物件を狙う

単身世代が今後も増加する事を考えると、ワンルームマンションは出口戦略としては非常に有効な物件です。また、シニア世代が増加する事を睨み、グループホームやデイサービスが運営出来る広めの土地と建物を今の内から狙うのも一つの手です。

古い1棟アパートは有用

築高アパートは収益性が比較的低い物件ですが、短期的にも長期的にも運用が可能であり、様々な出口戦略を立てられる物件とも言えます。比較的利回りが高くなり易い“築高+アパート”という組み合わせは、稼働次第では少ない年数で大きな収益を得る事が可能であり、5~10年の短期的なインカムを狙いつつ、最終的には更地にして売却する事で購入価格以上のキャピタルゲインを狙えるという出口戦略が立てられます。また、人気のエリアである場合は新たにアパートを建て、継続して運営を行うという手もあります。

インカムゲイン

インカムゲインとは継続的に家賃収入を得る不動産の運用方法です。長期的な保有が見込まれるため、如何に付加価値を付けて販売するかよりも、毎月のコストカットや収益性のアップや安定性が重要になります。つまり、「いくらで売るか?」よりも「いくら残すか?」といった観点で出口戦略を立てる必要があります。

コストカット

長期的にインカムゲインを狙うのであれば、月々掛かる費用を極力減らすのは基本中の基本です。一般的には、定期的な金利の見直し、維持管理費の節約、節税といった方法で、とにかく多くの利益を残す事を第一に考えます。中でも「管理費」は特に大きな支出と言えますので、自分で管理を行う、とにかく管理費の安い管理会社を使うといった方法は非常に有効なコストカット方法と言えます。

リフォームで価格を底上げ

如何に利益を残すかがカギとなるインカムゲインですが、収益の終えた物件をどのようにして高く売るかというのも非常に重要な出口戦略です。手軽に売却額を上乗せ出来る方法としては、やはり“リフォーム”は有効な手段と言えます。フルリフォームですと非常に大きなコストと期間を要してしまいますので、比較的安価で行えるクロス・床・生活設備程度に抑えておき、+数十万円プラスを狙う程度で十分です。また、資産に計上しない程度の軽微な修繕であれば、経費として計上する事も可能です。

満室時に売る

アパートやマンションといった集合住宅の場合、入退去のタイミングで大きく稼働率が下がってしまう可能性があります。より高値で売却するのであれば当然満室時が望ましいので、満室が予想される時期や期間にタイミングを合わせた売却計画を立てましょう。入居者が半分の時期に売却した場合と100%時では、+5~10%の差異が出る事もあります。

税金面を考慮した出口戦略

不動産を売却した際に、「譲渡所得税」という税金が課せられます。通常の所得税とは異なり別途計算が必要になりますので、税金面を考慮した上で出口戦略を立てる事をお奨め致します。

短期譲渡所得と長期譲渡所得

不動産譲渡所得には「長期」と「短期」の2種類があります。簡単に言ってしまうと、長期間所有していた不動産を売却した場合は税金が低く、短期的な所有であると長期保有に比べて税金が高くなるという仕組みです。

所有期間 所得税 住民税
長期譲渡所得 5年超 15% 5%
短期譲渡所得 5年以下 30% 9%

より詳しい解説は「不動産投資の税金と節税効果」をご確認ください。

つまり、3~4年の保有後に売却するくらいであれば、もう少し待って5年を超えた時点で売却した方が最終的な手取り額は多くなります。ただし、建物の残存年数との兼ね合いもありますので、事前にしっかりと不動産投資会社や担当税理士と相談した上で出口戦略を立てて下さい。

結 論

不動産投資に於ける出口戦略は最大利益を得るために行うもの
インカムゲイン狙いかキャピタルゲイン狙いかで出口戦略は大きく異なる
出口戦略は取得時にしっかりと立てておきましょう