自分で管理する事で得られる利益とは~脱サラの最低基準

誰もが夢見る“脱サラ”ですが、自分で不動産を管理する事は容易ではありません。不動産投資でどのくらい収益があれば良いのか、業務の大変さ、メリット・デメリット等について予め知っておきましょう。

Lesson6不動産投資で脱サラ?

不動産投資で脱サラ出来る?

副業として始めたビジネスが上手く行き、メインの業務となる事は決して珍しくありません。
不動産投資を、副業からメインの業務として切り替えるタイミングや実際に脱サラした方の声等についてご紹介します。

管理会社に「いくら支払っているか」がカギ

サラリーマンを辞めて不動産投資を業として行うのであれば、まずは不動産の管理を自身で行ってみる事をお奨め致します。
厳密にはそのまま委託しても問題ありませんが、自身で行うのであれば管理会社へ支払っている費用が丸々浮く事になりますので、サラリーマン時代に貰っていた給与分をそのまま確保出来る可能性があります。
今後、追加で物件を購入するのに元手はいくらあっても困りませんので、削れる所は是非削っていきたい所です。

自らの仕事は増える

脱サラをし、自身で管理までを行うという事は、当然ですが管理会社が行っていた事を自分で行わなければならなくなります。
具体的には、管理会社は主に以下の業務を行っています。

家賃・管理費の収集

家賃を直接振り込んで貰っているオーナーさんもいますが、現在では管理会社が収集を一括で受任し、未払い等があってもそれを保証している管理会社が多くなっています。
管理会社を通さない場合、これら家賃の収集を自身で行わなければなりませんし、管理費及び修繕費の積み立ても別途必要です。

入居者からの問い合わせ

契約事項の確認、修繕や退去に関する事等、意外にも大変な「入居者からの問い合わせや相談」。
住まいに関する事であれば良いですが、世間話をするためだけに電話を掛けてくるご高齢の方、土日祝日であっても関係なく連絡をしてくる方も多く、中々大変な業務と言えます。

トラブル対応

家賃を払ってくれない、急に水道が壊れた、共用スペースの修繕…
必要機器や施設の故障は年間を通しても早々多くはありませんが、数多くの不動産を所有すると毎月のように起こってくるものです。
水道・ガス等の故障は入居者からみると生命線であるため、即対応する必要があります。

リフォームの手配

退去する時のリフォーム会社は、管理会社又はオーナーが手配します。
賃貸物件のリフォームに強い業者を抱えているのであれば問題ありませんが、そうでない場合にはゼロから探す必要があります。

仲介業者(不動産屋)とのやり取り

退去が決まった場合、新しい入居者を募らなければなりません。
不動産業者のネットワーク(レインズ)に登録して貰う事で、全国規模で入居者を募集出来ますので、賃貸を業とする不動産屋に依頼を行うのが一般的です。

以上、意外にも管理会社は陰で動いてくれているのですね。
自身で管理を行う場合、まずはこれらの業務を行うための知識と覚悟が必要になります。

具体的な検討時期・投資規模は?

自身で管理業務を行う事を前提とした場合の脱サラ検討時期や投資規模については、以下の通りです。

検討してもよい時期

国土交通省が行った「全国マンション総合調査」では、全国の1戸辺りに於けるマンション管理費用は平均で15,257円という結果になりました。
形態別で見ると単棟型が15,970円、団地型が13,134円となっており、例えばマンション1室を計10戸所有するよりも、5戸のアパートを2棟所有している方がお得であると言えます。

国土交通省「マンションに関する統計・データ」より抜粋
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000058.html

単純計算にはなってしまいますが、上記の平均額で考えると20戸で305,140円となり、自身で管理を行えば会社員時代に及ばずともそれなりの収入と同等の価値がある事が分かります。
「現在の収入 ≧ 管理会社へ支払う金額」となった時点で、脱サラを考えてみても良いかもしれません。

※現在の収入が40万円の場合…

1戸 10戸 30戸
管理費
(※管理会社へ支払う額)
15,257円/月 152,570円/月 457,710円/月
検討しても良い時期!

個人的には脱サラはお奨めしません。

金融緩和により、現在非常に安い金利での借り入れが可能となっています。
そのため、現在不動産投資は言い方を悪くすれば「他人のお金」を利用して資産を増やす事が可能な投資(ローンの場合)として、サラリーマンの方の副業として大変人気です。

しかしながら、今後の金融政策や法改正によっては金利の引き上げや、地価の下落と言ったリスクがあるのも事実と言えます。
万が一不動産投資がイマイチとなってしまった際、収入源が無ければ維持や管理をする事が出来ず、手放すほか無くなってしまいます。
また、上記の例で言うと、30戸を超えるまでには最低でも2億円以上の投資規模である必要があります。
※例:6,000万円の8戸建てアパート×4棟など

“脱サラを目指す”というのはもちろん問題ありませんが、あくまで最終的な目標と言う気持ちで臨み、きちんと時期を見定める事が大切です。

実際に脱サラした方の声

実際に脱サラを行い、不動産の管理までを行っている方に話を伺いました。

不動産投資で脱サラした男性のシルエット
年齢 42歳
不動産投資歴 8年
不動産規模 アパート4棟
簡単なプロフィールをお願い致します。

不動産投資を始めて8年、脱サラして2年になります。
現在はアパート3棟を所有しており、戸数は32戸です。
私が始めた当時はまだ不動産投資のブームが来たばかりくらいの時だったので、掘り出し物件が色々あった事が幸いし、2年前に会社を辞め自身で管理まで行っています。

管理は大変ですか?

32戸になるとやはり大変ですね。特に入居者からの問い合わせはちょっと面倒ですね…(笑)いつ連絡が来るか分からないので。ただ、意外に暇な時は本当に暇です。
ボーっと過ごしている事も多く周りからは羨ましがられますが、やる事が無いのも辛いですよ…。
時期的にはやはり4月が忙しいですが、他にも、台風後や雪の後といった自然災害の後に起こりがちな「生活設備トラブル」に関する連絡は多くなりますね。
マンションだったらそんな事無いのかもしれませんが、保有しているのが木造の2階建てアパートなので。

一番大変だった管理業務は何ですか?

リフォームの手配ですかね。
リフォーム会社に一任してしまってもいいのですが、材料等は自身で注文しちゃった方が遥かに安いので、材料の発注は自分で、施工は内装屋さんにお願いする、というやり方をしています。
クロスはここの材料が安い、床はこの会社の物が耐久あって良い、といった具合で。
それに慣れるまでには時間がかかりましたね。上級者向きの管理業務だと思いました。

脱サラして良かったと思いますか?

それに関しては50:50ですね…非常に難しい質問です。
というのは、仕事を辞めて良かったこともあれば悪かった事もあるからです。
良かった点としては、心にゆとりが出来た事。サラリーマン時代は激務だったので…
悪かった点としては、仕事を辞めた事で新たな融資が得られなくなってしまった点ですかね。
特に手を広げる予定では無いのですが、良い物件があれば買いたいので。

脱サラはお奨め出来ますか?

正直お奨めは出来ません…
私の場合は4棟のアパートがそれぞれ近い場所に位置しており管理業務が楽だったという事に加えて、何かあった場合にはすぐに駆け付ける事が出来ると言う特別な事情がありました。
利回りの高い地方の物件を各所に持っていたらとてもじゃありませんが管理は不可能ですし、何かあった場合に対処できません。
管理会社に頼んでしまった方が絶対楽だと思います。

以上、実際に脱サラした方の声をご紹介致しました。
脱サラを目標にしている方は、是非参考にしてみてください。

結 論

管理業務には相当な知識と覚悟が必要!
地方物件の場合、管理が難しい!
管理費 ≧ 現在の収入になったら検討の余地あり!