数十倍になる可能性も?発展途上国で不動産投資を行う魅力

タイやマレーシアを始めとした東南アジアは、安定した経済成長率と盛んなインフラ整備によって、今後益々地価が上昇していく事が見込まれています。海外で不動産投資する際のリスクや注意点を解説します。

海外物件を利用した不動産投資

オフィス用物件

経済成長が停滞している日本では、余程の事が無い限り大規模な地価上昇が見込めず、大きな利益をあげることが難しい状況になっています。そこで、一部の不動産投資家の間では、海外の新興国や未開拓地の不動産を購入し、インカムゲインやキャピタルゲインを狙うという手法を採っています。海外不動産投資が日本とどのように違うのか、特徴やメリット・リスク等について解説します。

将来性が高い

経済成長を迎えている国では、人口が増加していく傾向にあります。“人口が多い”という事は、即ち需要が下がらないという事を意味しますので、建物が存在する限りは安定したインカムゲインを得る事が可能です。また、国が発展していく事で地価が上昇する事も十分に考えられますので、安定した収益を得つつ、最終的にはキャピタルゲインも狙う事も出来る将来性も持っています。なお、日本では少子高齢化によってワンルームの需要が高くなっていく事が見込まれますが、海外では一戸建てや広間取りといったファミリータイプの方が高需要という違いが見られます。

様々なリスク

海外不動産を購入する場合、日本の不動産投資とは違ったリスクが潜んでいます。具体的には以下の点に注意する必要があります。

金利が高い

海外の銀行は日本の銀行に比べ、借入の条件が厳しくなっています。もちろん国の金融政策によって異なりますが、年利5~10%は当たり前である上、フルローンどころか80~90%融資(頭金を10~20%分入れる事)でも融資が下りないのが現実です。不動産の価格は日本に比べてリーズナブルですが、自己資金をある程度用意しておく必要があります。

為替の変動で損をしてしまう

先進国の不動産を狙うのであればさほど問題になりませんが、新興国の場合は通貨価値の変動が激しいため、場合によっては為替で損をしてしまう可能性があります。タイミング次第では数十万円~数百万円損をしてしまう事も十分に考えられますので、購入時の為替相場動向はしっかりとチェックしておく事が望ましいです。

管理状況が不透明

直に物件の状況を見に行けないので、基本的に管理は全て地元の管理会社に任せる形になります。日本の不動産投資会社を通すのであれば気軽に現況を適宜確認出来ますが、地元の会社に任せるのであれば国際電話やメール等でコミュニケーションを取る必要があり、投資先の語学に精通していなければなりません。確認の手段や方法、定期連絡等のルールをしっかりと定めておくようにしましょう。

建築計画の中止

海外では工事代金の未払いやストライキによって工事が中止されてしまう事がよくあります。日本では馴染みがありませんが、発展途上国では労働者のストライキが盛んに行われているため、プレビルド(着工前又は着工中)で購入した不動産は要注意です。最悪の場合、購入代金を支払ったにもかかわらず物件が稼働しない事もあります。

建築技術が低い

日本の建築物は世界的にも丈夫である事で知られています。新興国は、法整備や建築技術が未熟である事から、建築物の耐震・耐火性能が日本に比べて低く、想定していた稼働年数よりも低くなる可能性があります。最悪の場合、欠陥住宅ですぐに倒壊してしまうという事もあるので、施工する建築会社の実績や履歴をきちんと確認しておくようにしましょう。

どの国が狙い目?

多くのリスクがある海外の不動産投資ですが、高い利回りと将来的なキャピタルゲインはやはり魅力です。海外不動産投資はどの国を選ぶべきなのか?各国の現況と特徴についてまとめました。

東南アジア地域

経済成長が著しい東南アジアは、インカムゲインを得つつ地価上昇を狙えるとして、海外不動産投資の中でも特に人気のエリアとなっています。ただし、建設計画が頓挫する可能性や、管理の難しさ、国内情勢の不安定さといった不安要素もあり、リスクも高い不動産投資とも言えます。以下は同エリアでも人気の高い3国ですが、各々以下のような特徴や傾向がみられます。

マレーシア

安定した経済成長を続けるマレーシアですが、不動産価格は日本のおよそ1/5となっており、首都クアラルンプールの超が付く高級マンションでも2,000万円程で購入する事が可能です。日本人が非常に住みやすい国である事で知られているので、キャピタルゲインだけでなく老後の移住先としても利用出来ます。

カンボジア

人件費が低く物価が安いカンボジアでは東南アジアから多くの企業が集まっています。独裁政権・内戦という歴史を乗り越え和平への道へと進んでいる同国では、2000年から5~7%の安定したGDP成長率を記録しており、今後益々発展していく事が予想されます。カンボジアは銀行金利が高い(年利3~5%)事で知られているため、得たキャピタルゲインをそのまま現地の銀行へドル建てで預金しておくだけで資産の増加を見込める点が魅力です。

タイ

タイでは外国籍の人間が土地を取得する事を認めていません。ただし、分譲マンションのような区分所有(コンドミニアム)であれば現行法で所有が認められています。インフレ整備が進むタイでは、高架鉄道や地下鉄の建設が進んでおり、現在計150km余りの鉄道総距離数は2032年に515kmにまで拡大する事が決定しています。また、東南アジアの中心という事で、近隣諸国を結ぶ“ハブ”として発展していく事が期待されており、地価上昇を十分に見込める国と言えるでしょう。

アメリカ・ヨーロッパ

アメリカをはじめとした先進国は、経済成長率こそ大きくないものの、安定した物価とインカムゲインを狙える投資市場となっています。ただし、既に成熟しきったエリアも多いため、事前の調査はより入念に行う必要があります。

アメリカ

先進国の中で最も人口増加率が大きいアメリカでは、今後数十年に亘って家屋の需要が期待出来る国です。さらに、未だに経済成長を続けている底知れぬ将来性も魅力であり、出口戦略も立てやすい利点があります。大都市では空室率10%以下をキープしており、安定性及び将来性は先進国の中でもピカイチでしょう。

世界の人口推移グラフ
総務省「世界の人口推移2017」より抜粋
http://www.stat.go.jp/data/sekai/notes.html

スペイン

2008年の不動産バブルの崩壊は記憶に新しい所ですが、2015年から不動産価格が再度上昇し始めています。ヨーロッパ諸国の中で最も留学生が多い同国では、年間に4万人を超える学生が訪れるため、一人暮らし用のアパートやシェアハウスは非常に安定した需要が期待出来ます。また、スペインでは不動産投資を行う外国人に対し特別なビザを発行しており、5年滞在するだけで永住権の資格を得る事も出来るという利点もあります。

海外不動産投資詐欺に注意を

海外の不動産を購入する場合、そのほとんどは不動産投資会社を挟む形になる事が予想されます。もちろん自身で買い付けが出来ればそれが一番良いですが、現地でのコネクション、言語、法的知識等を持っている必要があるため、現実的には難しいでしょう。海外の不動産投資は工事の実態や手続きの状況が不透明という弱点があります。その弱点を上手く突き、海外不動産は詐欺の温床となっているのです。過去には以下の事例や手口が確認されています。

ルーマニアでの不動産投資詐欺

海外不動産の詐欺では、株式会社リッチランドの「ルーマニア不動産詐欺」が有名です。“沈没船の金貨を引き上げる費用を投資する”“ルーマニアは必ず地価が上昇する”という謳い文句で投資家1万人から500億円余りを集めた巨額の詐欺事件で、実際に集めたお金を運用せずにそのまま騙し取ってしまったのです。そもそも計画自体が架空の物でしたので、詐欺事件として立件されています。

セミナーで購入代金を請求する手口

現地の不動産投資会社が開いたセミナーに参加し、高利回りと低空室率、将来の地価上昇といったセールストークで購入を促し、代金をその場で騙し取ってしまう手口です。工事の着工は見せるため購入者は安心して代金を支払いますが、不動産の計画そのものが架空であるため、お金だけ取られてしまい不動産を取得出来ません。登記や工事代金の前払い金と称し手付や前金を要求するケースがほとんどですので、確実な証拠がない限り代金を支払うのは避けるのが賢明です。

※「プレビルド」にご注意下さい
プレビルド(着工前又は着工中での売買)が盛んな東南アジアでは、完成の予想図だけを見せてお金を騙し取る手口が多くなっています。海外の不動産を購入する際には、必ず信頼出来る不動産投資会社を通すようにして下さい。

結 論

利回りは高いがリスクも高い!
価値が数倍になる可能性も十分にある
不動産投資会社は必須!会社選びはじっくりと