エアビー(Airbnb)とは?民泊を生かした不動産投資法

大田区や大阪市といった一部の区域でしか認められていなかった「民泊」ですが、民泊新法の施行により、日本全国で行える事になりました。不動産投資に与える影響や民泊向きの物件の特徴等についてまとめました。

法改正で要注目!「民泊」とは?

airbnbのスクリーンショット

民泊とは、家屋の一室や空きマンションを利用して宿泊する事です。ホテルや旅館とは違い“個人の家”を利用するため、副業として民泊事業を始める方が急増しており、民泊向けの不動産投資が再注目されています。制度の概要や不動産投資として行う際のパターンやメリット・リスク等についてまとめました。

民泊新法が2018年に施行

今までの民泊は東京都大田区や大阪府大阪市といった一部の区域でしか認められていませんでしたが、2018年6月に「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行された事で、日本全国に於いて民泊事業を行う事が出来るようになりました。これにより、従来の「ホテル」「旅館」「民宿(簡易宿泊所)」よりも安価な宿泊が可能となり、観光客の更なる増加・地域の活性化等が期待されています。

旅館業法との大きな違い
旅館業法 住宅宿泊事業法
営業日数 制限無し 180日まで
登記上の建物種類 ホテル・旅館 住宅
居住専用地域での営業 出来ない 出来る

民泊届出数ランキング

住宅宿泊事業法が施行された事で、従来許可や届出が行えなかった民泊事業者がこぞって届出を行いました。観光庁が2018年7月に発表したデータによると、同年3月15日から7月27日までに申請された市区町村別の受理件数では「札幌市793件」が第1位となっており、2位の「渋谷区305件」を大きく上回る結果となりました。札幌市の観光シーズンはGW・夏・年末年始と他の観光地に比べて非常に短く、“営業日数上限である180日を超える恐れが低い”という点が民泊需要の拡大に繋がっているようです。なお、3位が「大阪市262件」、次点が「福岡県256件」「新宿区256件」と続いています。

どれくらいの収益を見込める?

民泊で貸し出されている部屋のイメージ

民泊は本当に儲かるのでしょうか。ワンルームマンションや戸建て物件の相場からどれくらいの収益を得る事が出来るのかシミュレーションしてみました。

ワンルームマンションのケース

ワンルームマンションの宿泊費は1泊辺り5,000円~15,000円が相場です。仮に宿泊料金を「10,000円」に設定し、3,500万円の物件でローンを月々8万円返済していた場合、以下の通りの損益が見込めます。

シミュレーション
180日 150日 100日
売上 180万円 150万円 100万円
ローン返済 年間返済額96万円
清掃費
(1回3,000円)
15万円(50回) 12万円(40回) 9万円(30回)
諸経費 年間30万円
損益 +39万円 +12万円 ▲35万円
戸建てのケース

ファミリータイプ(1LDK~)の場合、1泊辺り20,000~30,000円が相場となります。4,000万円の戸建てを購入し月12万円を返済、1泊辺りの料金を25,000円と仮定した場合、以下の損益が想定されます

シミュレーション
180日 150日 100日
売上 450万円 375万円 250万円
ローン返済 年間返済額144万円
清掃費
(1回5,000円)
25万円(50回) 20万円(40回) 15万円(30回)
諸経費 年間40万円
損益 +241万円 +171万円 +51万円

民泊なら戸建てがベスト

ワンルームと戸建てを比較してみると、戸建て(ファミリータイプ)の方が圧倒的に運営し易い事が分かります。また、間取りが広く家族で来日した外国人観光客を主なターゲットに出来るため、1~2週間の長期滞在を狙う事が可能です。地方物件であれば数百万円で購入出来る不動産も多く存在しているため、観光地周辺や都内近郊にいい物件があれば狙ってみるのも一つの手です。

エアビー(Airbnb)を利用した場合

「集客のためにどのような方法があるのか」 これにつきましては、“民泊運営代行”を利用するのが一般的です。業界では『エアビー(Airbnb)』が現在最大手かと思われますが、代行手数料は売上20~35%が相場とかなり高い手数料となっています。ただし、宿泊後の清掃費や簡単な管理等を含んだ額である事、各国の語学に対応しているという事等を加味すればコストパフォーマンスはさほど悪くありませんし、稼働率の大幅アップにも繋がります。特に外国人観光客が多い地域で民泊を始めるのであれば利用するのがベターと言えるでしょう。

民泊運用のメリットとリスク

民泊事業は誰でも手軽に手を出せるというメリットがありますが、近隣住民とトラブルになってしまったり、「民泊施設に宿泊した女性が行方不明になった」といったニュースを耳にしたりと、何かとネガティブなイメージが付き纏う事業でもあります。民泊不動産投資のメリット・リスクについて予め知っておきましょう。

海外からの観光客が年々増加

観光庁の発表によると、訪日する外国人観光客は年々増えており、平成23年に比べて何と4倍以上増えている事が分かりました。もちろん、今後数十年に亘って増え続けるとは限りませんが、短期収益狙いであれば十分な利益が見込めるポジティブな統計と見る事も出来ます。

海外からの観光客推移
観光庁「宿泊旅行統計調査」より抜粋
http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html

物件の劣化が早い

民泊は不特定多数の人を宿泊させるので、特定の人へ賃貸するよりも遥かに物件の劣化が早いです。特にファミリー向けの物件の場合、子供がクロスや床を傷付けてしまうケースが多く、場合によっては修繕が必要になってしまう事も十分に考えられます。予期せぬリフォーム代金に備えて、運用費は常に多めに確保しておきたい所です。

マナーの悪さが問題に

もちろん海外の方に限った話ではありませんが、宿泊施設となる物件を常に監視している訳ではないため、宿泊客のマナーの悪さが度々問題となります。近隣住民とトラブルとなってしまう、綺麗に使ってくれない、物を壊してしまう等、適宜対応せねばならず、心労は家賃収入に比べて大きくなってしまう事が予想されます。

年間180日がネック

民泊とホテル・旅館・民宿(簡易宿泊施設)との最も大きな違いは、営業日数に上限がある点です。単純に1年の約半分しか営業が出来ませんので、収益性の観点から見ると不利であると言わざるを得ません。対策としては「大田区」「大阪市」といった、所謂“民泊特区”にて届出を行うという方法があります。特区での民泊と今回施行された住宅宿泊事業法は根拠法令が違うため、旅館業法と同じく年間の営業日数制限がありません。東京や大阪と言った1年中稼働が見込める物件を狙うのであれば特区民泊、北海道や沖縄と言った「観光シーズン」が限られている場合は通常の民泊といった形で使い分けられればベストです。

法的な問題をクリア

“グレーゾーン”と言われてきた民泊事業ですが、住宅宿泊事業法の施工により、届出を行えば法的にも問題無く営業可能となりました。しかし、マンションは原則として「居住用」として建てられており、民泊のような「事業用」として供する事も認めていないケースが多く、管理規定に抵触する可能性がある点に注意が必要です。さらに、マンションの場合、隣や上下階の住民から苦情や通報により警察から深夜に呼ばれたり、後日マンション組合から注意を受けてしまったりする事も多くなっていますので、取得前に必ず規約を確認しておくようにしましょう。

結 論

マンションよりも戸建てが民泊に向いている
物件の劣化も早いので多めに運営費を確保する!
営業出来る日数に限りがあるので、しっかりとシミュレーションした上で始めましょう。