不動産投資用の駐車場やコインパーキングを取得する際の注意点

「家を建てられる土地」を駐車場として転用する投資家が多くなっていますが、収益性で考えるのであればビル・マンションの地下や1階を利用した方が高利回りであるため、得策です。

最もお手軽?パーキング投資

パーキングエリアのメリット

月極駐車場を始めとした、倉庫・ガレージ・駅前パーキングといった不動産投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。実際の利回りや運用方法について解説致します。

利回りは3~10%と幅広い

立体駐車場やガレージといった“屋根付き駐車場”は利回りが高く、未舗装の駐車場は利回りが低くなるのが一般的です。また、家屋やビルの一部(地下や1階)を利用した駐車場は単独での土地利用が出来ないため、不動産価格が低く、利回りは高くなります。「将来的に家を建てる事が出来る」というセールストークを良く耳にしますが、将来どのような用途地域(商業地域・低層住居専用地域等)になっているか分かりませんし、必ずしも家を建てるのに適した土地とは限りません。インカムゲインを狙うのであれば、あくまで収益性にのみに拘った方が賢明です。

狭い土地でも有効活用出来る

建築基準法には「建ぺい率」というものが定められています。建ぺい率は、地域によって異なりますが、一般的な居住地域(第一種低層住居専用地域)だと30~60%のいずれかに分類されますので、例えば10m×10m(100㎡)の土地があったとしても建物を建てられるのは僅か30~60㎡内に限られてしまうのです

建ぺい率についての図

「横に長く住宅を建てるのには不向き」 「建ぺい率を考えると収益が見込めない」 といったケースで、駐車場は理に適った不動産投資と言えます。

節税効果は見込めない

不動産投資では“減価償却費”“管理費”といった経費が掛かるのが一般的ですが、月極駐車場の場合だと設備は舗装やブロックくらいであり、管理費もほぼ掛かりません。つまり、計上出来る経費がほぼ無いのです。もちろん、言い換えれば利益率が高い事を意味しますが、税金が高くなる事を予め考慮する必要があるでしょう。

駐車場の主な構造物
構造物の種類 耐用年数
コンクリート・ブロック・レンガ 15年
アスファルト 10年
ビチューマルス敷 3年

管理のし易さはピカイチ

駐車場の主なメリットとして「管理がしやすい」という点が挙げられます。コイン式のパーキングの場合は専門の管理会社に委託する必要がありますが、一般的な月極駐車場であれば毎日の掃除くらいなので、管理が非常に簡易です。自宅のすぐ近くで手ごろな駐車場があれば、通勤や退勤の途中に軽くチェックする程度で十分です。

キャッシュは増え辛い

駐車場はアパート・マンション等に比べて賃料が安いため、キャッシュの増加が遅いです。1,000万円で購入した5台分の駐車場を月1万円で貸し出す場合、表面利回りは6%(年間家賃60万円÷1,000万円)となりますが、金利3%・30年フルローンで月々42,000円を返済すると残るキャッシュは年間96,000円となり、固定資産税・都市計画税を払うとほぼ無くなってしまいます。30年後に“土地”という資産が残ると考えると将来性はありますが、副業という観点から見ると利点は少ないでしょう。

砂利の駐車場は税金が高い

小規模宅地の特例により、200㎡までの土地は、固定資産税及び都市計画税が減額されます。ただし、「建物又は構築物の敷地の用に供されているものであること」が要件になるため、アスファルト等で舗装されていない駐車場(所謂「青空駐車場」)は要件の適用外となる点に注意が必要です。

狙うべき物件は?

駐車場やコインパーキング用の物件は政令指定都市を狙うべき?それとも地方?利益が出やすい駐車場の特徴や種類は以下の通りです。

ガレージは高い需要

需要の高いガレージ

車好きな方の憧れ「ガレージ(車庫)」は、数か月待ちの物件もある等、常に高い需要があります。特に2~3台止められる車庫は貴重で、賃料相場は通常の駐車場の1.5~2倍となっており、高稼働&キャッシュフローが見込める不動産投資と言えます。また、ガレージそのものは「建物」に当たるため、減価償却の対象となる上に小規模宅地の特例も受けられる等、税金面で恩恵が受けられるのも大きなメリットです。ただし、高級車が対象になる事が多いため、ガレージの不備による車両破損(例えば雨漏りによる錆びの発生)には十分に注意する必要があります。

政令指定都市or地方

地方の場合、敷地内に駐車スペースがあるケースが多いため、駐車場そのものの需要が低いです。また、住宅密集地で無いとそもそも駐車場を使う人がいないので、ある程度人口が多い都市を選ぶ事が前提となります。したがって、政令指定都市とまでは行かなくとも住宅街や人口密集地である事が望ましく、地方よりも都市部を選んだ方が良いです。ただし、「管理のしやすさ」が駐車場不動産投資のメリットであるため、出来れば自身で見に行ける範囲内で物件を確保した方が良いです。“近場+住宅密集地”で6%以上の利回りが狙える物件があれば、狙ってみても良いでしょう。

コインパーキングはライバル多し

コインパーキングの場合は利回り5%前後が想定されていますが、利用状況によっては15%以上の利回りも狙える収益物件です。ただし、観光地や駅前といった一時的な停車が多いと見込まれる場所は、他の投資家達も当然狙っているエリアであるため、ライバルが多い不動産投資であると言えます。値下げ合戦になってしまうと場合によっては赤字になってしまいますので、競合が多いエリアは避けた方が賢明です。自分の足で辺りをしっかりとチェックし、余りにもコインパーキングが多いようならその物件は見送るようにしましょう。

1口大家さんは儲かる?

近年流行している「1口大家さん」ですが、駐車場を対象にした商品もあります。利回りは年間5%前後とやや低いものの、1口辺り50万円程度で始められるため、定期預金を行うよりも安定したインフレ対策となります。ただし、管理費や税金といった諸費用が掛かるため、実質的な利回りは1~2%と、投資としてはやや魅力に欠けます。,所有者が不動産投資会社で土地の権利が借地であるようなケースだと将来的な資産価値が無いため、共有持分(所有権)なのか、借地なのか、地上権なのか等、“権利”についてはしっかりと確認しておく必要があります。

結 論

“将来的に家を建てる”よりも収益性で選ぶ
コインパーキングはライバル多し!しっかりと近傍駐車場のチェックを
税金は他の不動産投資に比べて割高になるケース有り