REIT(リート)は儲かる?現物不動産投資と信託の違いとは

不動産投資は高くて手が出せない…という方でも、1口数十万円から始められる「信託」で投資家デビューする事が可能です。ただし、会社員の特権であるローンを使いませんので、メリットが少ない投資方法と言えます。

不動産投資信託とは

不動産投資信託会社が購入したマンション

不動産投資信託とは、投資家から集めた資金を基に不動産投資会社が賃貸用のマンション・オフィスビル等を購入・運用し、売却益の一部を分配すると言う投資商品の事です。「REIT(Real Estate Investment Trust)」は当該投資商品を証券化したものであり、不動産で収益を得るという点は他の不動産投資と同じですが、投資規模・リスク・出口は全く異なる投資方法と言えます。まずは自身が所有し運用する場合(現物)と信託の違いについて解説して行きたいと思います。

現物不動産投資と信託の違い

不動産投資信託のイメージ画像

不動産投資にはいくつかの種類があります。「不動産投資信託」はその大きな枠組みの一つと言えますが、実際に不動産を所有する投資(現物不動産)とはシステムが大きく異なり、具体的に以下の通り違いがあります。

主な相違点
現物不動産 信託(REIT)
運営者 自身 受託者
不動産の所有権 自身 受託者
現金化までに要する期間 数か月
※購入者を募り売買
即日
証券取引所で売買
価格変動率 年間1~5%程度 20~30%暴落するケースもある
利回り 5~10% 3%前後
融資 受けられる 受けられない

※受託者とは、運用の受託を受けた信託銀行等を指します。 このように両者は言葉こそ似ていますが、全く別の性質・概念を持った投資方法であると言えるのです。

REITの特徴

まず、不動産の所有者が違います。現物不動産は自らが運営者及び所有者になるのに対し、REITは信託を受けた人(受託者)が運営及び所有を担います。また、REITは証券化された金融商品なので第三者への譲渡が証券取引所で行えるという点も大きな違いであり、現金が必要な際は即時手放す事が可能です。さらに、数万円から始められるというのもREITのメリットであり、数千万円のローンは難しい…という方でも気軽に始められる不動産投資と言えます。

REITのデメリット

気軽に始められる一方で、相場の変動が非常に大きくなっている点が特徴的です。変動しても年間数%程度にとどまる現物不動産に対し、REITは場合によっては価格が±20~30%変動する事もあります。また、利回り相場は3%前後と決して良いとは言えないため、証券価格の変動によって一気に損をしてしまう事も十分に考えられます。さらに、REITは金融商品であるため、購入するために銀行から融資を受ける事はまず出来ません。長期的な収益を得る投資というよりも、短期の変動によって利益を得る「株」と似た性質を持っていると言えるでしょう。

ETFとは?

投資信託には、上場している商品(上場型)と上場していない商品(非上場型)があります。 前者は証券取引所でやり取り出来る証券化された金融商品を指し、後者は信託銀行や信託会社が個別に販売している金融商品というイメージです。ETFとは「Exchange Traded Fund(上場投資信託)」の略で、文字通り上場型の投資信託の事を言います。ETFには様々な銘柄が取引されていますが、その中の一つが“不動産投資信託(REIT)”であり、他にもレバレッジ型、インバース型等の分類があります。

ETFのイメージ画像
ETFで取り扱う銘柄の例
種類 相場の変動
レバレッジ型(ブル) 主にTOPIXや日経平均を対象指標とし、例えば当該指標が5%上昇した場合、連動して倍(10%)が上昇するような金融商品です。文字通り「てこ(レバレッジ)」のような値動きとなるためハイリスクハイリターンと言えます。
インバース型(ベア) こちらも同様にTOPIXや日経平均といった対象指標の変動に応じて価額が変わる商品です。ただし、上昇時は価値が下がり、下落時は価値が上がると言う“反比例”の動きをするのが特徴的で、仮に原指標が5%上がった場合、当該商品の価値は5%下がります。

また、ETFと非上場型の投資信託には以下の通り報酬相場にも大きな違いが見られます。非上場型の場合は投資を行う信託銀行や投資会社、取引所等といった様々な場所で費用が発生するため、ETFに比べてやや割高となっています。

報酬相場
ETF(REIT) 非上場型投資信託
信託報酬 0.1~1% 0.2~3%
購入手数料 0.1~0.2% 0.3%

投資+金利対策が出来る

不動産投資信託(REIT)は、株や現物の不動産投資と同様に利回り・将来性を基準とし取引相場に従って価格が変動しますが、レバレッジ型やインバース型の価格はTOPIXや日経平均株価の上がり下がりが起点となっています。レバレッジ型は通常の2倍の変動があるため利益が大きく出しやすい反面で大きく損をしてしまう可能性があり、“投資”という側面が強い商品です。一方で、インバース型は「相場が下がった時に上がる」という逆の性質を持っているため、例えば金利が上がった際に連動して上がる仕組みの銘柄を押さえておけば、金利対策の“保険”としての役割を果たします。 「大きく儲けたい=レバレッジ型」
「利益を狙いつつ金利対策もしたい=インバース型」
といった形で使い分けると良いでしょう。

会社員の副業としては不向き

不動産投資=家賃収益
不動産投資信託=利益の一部又は証券の売却収益
と、根本的な収益方法が大きく異なりますので比較はし辛いのですが、結論から申し上げますと、会社員の副業としては不向きと考えます。REITを始めとした不動産投資信託や株・FX等の金融商品購入を目的とした銀行融資は基本的に受けられませんので、会社員の特権である「ローン」を生かせません。また、不動産投資信託は例えるなら「株」に近い値動きをしますので、長期的に安定した利回りを得る事が難しいというデメリットもあります。最終的にどのくらいの資産形成を行いたいのか、短期か長期か、変動に対応出来るのか等をしっかりと勘案してから始める事を強くお奨め致します。

結 論

不動産投資信託は株に近いイメージ
証券所で取引出来るため流動性は高い
銀行からの融資はNG!自己資本が必要